« 2018年8月 | トップページ | 2018年12月 »

2018年11月

2018年11月21日 (水)

脱原発の闘い~現在の焦点

(おもに若狭の原発,関西での闘い,関電との関係で)
(2018/11/20,大飯原発差止訴訟[京都地裁]第21回口頭弁論後の報告集会の中で概略を話しましたが,その全体的な内容です。)
(以下,(1)~(3)はほとんど「若狭の原発を考える会」のチラシに依拠しています(^ ^;; → https://houteisien.wordpress.com/wakasa/

◆(1)◆脱原発の闘いの成果…原発の安全対策費は,福島事故の大きな犠牲の上に,また,反原発の闘いの故に高騰し続けている。そのため,傲慢な電力会社といえども,安全対策費がとくにかさむ老朽原発の廃炉を決意せざるを得なくなり,福島事故以降,女川原発1号機までで10基の老朽原発の廃炉が決定。福島第1,2を含めれば,廃炉は20基となっている。若狭では,大飯原発1,2号機の廃炉が決まっている。

◆(2)◆若狭の老朽原発再稼働…廃炉原発は増えているが,関電は来年以降,老朽原発高浜1号機(来年で45年越え),2号機(来年で44年越え),美浜原発3号機(来年で43年越え)を再稼働させ,全国の老朽原発の再稼働を先導しようとしている。老朽原発の再稼働は,事故のリスクを各段に高める。老朽原発運転を阻止し,原発新設を阻止すれば,最悪でも2033年には,若狭の原発はゼロになる。もちろん,その前に重大事故が起こる可能性もあるので,原発の早期全廃を勝ち取らなければならない。
→3/24 高浜町での老朽原発再稼働阻止の集会
→5/19 大阪の関電本店前での集会

◆(3)◆使用済み核燃料の問題…若狭の原発13基がもつ使用済み核燃料貯蔵施設の7割近くが既に埋まっている。このまま原発を運転し続ければ,6年程度で貯蔵限度をこえ,原発の稼働はできなくなる。しかも,高浜原発3,4号機では,MOX(モックス)を燃料に用いる危険度の高いプルサーマル発電を行っている。MOX燃料が使用済み燃料になったとき,ウラン燃料に比べて,長期の保管を要する。関電の岩根社長は,2017年11月,使用済み核燃料の中間貯蔵施設(実は「核のゴミ捨て場」)について「2018年内に,福井県外で具体的な計画地点を見出す」と西川福井県知事に約束。しかし,年末が迫っている現在も,候補地の名前すら示すことができていない。青森県むつ市,和歌山県白浜町日置川(ひきがわ)などに画策しているとみられる。

◆(4)◆原発ゼロ基本法案…2018年3月,立憲民主党,日本共産党,自由党,社会民主党の野党4党が衆議院に共同提出。すべての原発を速やかに廃炉にすること,再生可能エネルギーの割合を2030年までに40%以上とすること,省エネなどで電気の需用量を削減すること,電力会社や立地地域の雇用や経済対策について国が必要な支援を行うこと,などがおもな内容。「野党は共闘」の一致点として大きな価値がある。最近の仮処分決定を見れば,司法の判断だけで原発を止めることは,よほどの裁判官にあたらない限り,難しいのが実情といえる。法廷での闘い,市民の運動,国会での議論と新法への世論の結集,安倍政権を倒す闘いなどの多面的な運動の中でこそ,脱原発の運動も前進する。
→3/10 バイバイ原発きょうと(円山野音)の集会

◆(5)◆関西電力の顧客離れ…2016年4月からの電力自由化(小口)により,関電から新電力に移る関電離れが増加。関電は2017年から原発再稼働にともなう大げさな値下げキャンペーンを行ったが,かつての値上げに比べると微々たるものなので,関電からの流出,新電力への移行は継続。全1200万件契約のうち,2017年8月までに100万件を超え,2018年10月末で193万件,2018年12月末には200万件が関電離れの見込み。関西では低圧の12.9%が新電力に移行(2018/5)。高圧,特別高圧の部門では,関電の「取戻し営業」が功を奏してシェアを取り戻している面はあるが,提示している価格は相当に低額とみられ,関電の利益にはあまり寄与していないとみられる。しかも,そうした営業活動は,資源エネルギー庁の「競争的な電力・ガス市場研究会 中間論点整理」などで問題視されている。→
http://www.emsc.meti.go.jp/…/emsc_stu…/pdf/180809_report.pdf
→まだまだ続いている関電宛「原発の電気は要らない署名」
 https://syomeiweb.wordpress.com/
 オンライン署名も→ https://goo.gl/eSMkLp

◆(6)◆原発賠償京都訴訟の控訴審…本年3月15日に京都地裁で出された判決は,国の中間指針が認めていない地域からの避難の相当性を認めるなど積極的な面がある一方,一部原告が避難の相当性を否認されたり,賠償額が極めて低額であるなど納得できない点があり,「避難の権利」を求めて全員で控訴。
→大阪高裁控訴審の第1回期日は,12月14日(金)10:30開廷。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2018年8月 | トップページ | 2018年12月 »