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2017年6月

2017年6月 2日 (金)

福島第一原発事故の責任者

福島第一原発事故の責任者は誰だ!
責任をとれ!
刑事裁判の初公判は6月30日
 
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◆福島原発刑事訴訟
 
  「福島原発告訴団」(現在は「福島原発 刑事訴訟 支援団」)は,福島第一原発事故を起こし被害を拡大した責任者たちの刑事裁判を求め,2012年6月に33名と1社(法人としての東京電力株式会社)を告訴しました。その後,検察庁の全員不起訴(2013年9月)→検察審査会で3名が起訴相当(2014年7月)→検察庁は再度不起訴(2015年1月)→検察審査会の再度の起訴議決(2015年7月)により,3名の強制起訴が決定しました。その被疑者は,勝俣恒久,武黒一郎,武藤栄です。指定弁護士が起訴状を提出して起訴(2016年2月)し,刑事裁判の初公判期日は,本年6月30日となりました。
 
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◆「福島原発告訴団」2012年告訴の33名
 
  原発事故を起こし被害を拡大させた責任をただすための告訴です。なお,福島原発告訴団は「菅直人元首相」,「枝野幸男元官房長官」,「海江田万里元経済産業相」を告訴していません。(以下の「現」は告訴当時)
 
[1] 国(行政機関の職員15名)
 
(1)経済産業省原子力安全保安院(3名)
  ・院長………寺坂信昭
  ・元院長……松永和夫(現・経済産業省事務次官)
  ・同…………広瀬研吉(現・内閣参与)
 
(2)原子力安全委員会(7名)
  ・委員長…班目春樹
  ・前委員長…鈴木篤之(現・日本原子力研究開発機構理事長)
  ・委員………久木田豊(同委員長代理)
  ・同…………久住静代
  ・同…………小山田修
  ・同…………代谷誠治
  ・専門委員…衣笠善博(東京工業大学名誉教授)(総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会耐震・構造設計小委員会の地震・津波・地質・地盤合同ワーキンググループサブグループ「グループA」主査など)。日本中のほとんどすべての原発の審査に関わり,志賀原発の審査では一つながりの活断層を無理矢理3つに分けて評価し,想定地震規模を過小評価したと指摘され,活断層カッターの異名をもつ。
 
 (3)原子力委員会(1名)
  ・委員長……近藤駿介
 
 (4)文部科学省 (4名)
  ・坂東久美子…前文部科学省生涯学習政策局長(現・同省高等教育局長)
  ・山中伸一……前文部科学省初等中等教育局長(現・文部科学審議官)
  ・合田隆史……前文部科学省科学技術政策局長(現・同省生涯学習政策局長)
  ・布村幸彦……前文部科学省スポーツ・青少年局長(現・同省初等中等教育局長)
 
[2] 福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの放射線専門医(3名)
 
・山下俊一……福島県放射線健康リスク管理アドバイザー(福島県立医科大学副学長,日本甲状腺学会理事長)
  ・神谷研二……福島県放射線健康リスク管理アドバイザー(福島県立医科大学副学長,広島大学原爆放射線医科学研究所長)
  ・高村 昇……福島県放射健康リスク管理アドバイザー(長崎大学大学院医歯薬学総合研究科教授)
 
[3] 東京電力取締役ら役員(15名)(★は強制起訴された3名)
 
(1)東京電力の経営陣のトップとして安全対策をせずに原子力事業を推進した責任者(7名)
 
  ★勝俣恒久……取締役会長
  ・西澤俊夫……取締役社長
  ・清水正孝……前取締役社長
  ・相澤善吾……元常務取締役 取締役副社長,原子力立地本部長
  ・田村慈美……元取締役会長
  ・南直哉………元取締役社長
  ・荒木浩………元取締役会長
 
(2)東京電力の原子力立地本部長ないし副本部長など東京電力の中で,職務上福島第一の安全対策をすすめる立場にあった役員ら(8名)
 
  ・皷(つづみ)紀男………取締役副社長・元原子力立地本部副本部長
  ・小森明生……常務取締役・元原子力立地本部副本部長
  ・藤原万喜夫…常任監査役・監査役会会長・元原子力立地本部副本部長
  ★武藤栄………元副社長・元原子力立地本部副本部長
  ★武黒一郎……元副社長・元原子力立地本部本部長
  ・服部拓也……元副社長・元原子力本部副本部長
  ・榎本聰明……元常務取締役・原子力本部本部長
  ・吉田昌郎……元執行役員,前東京電力福島第一原発所長
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◆「福島原発告訴団」2015年告訴の9名
 
 「福島原発告訴団」による第二次告訴で,津波対策をつぶした規制当局の官僚や電力関係者の刑事責任を問うものです。2015年1月告訴→検察庁は同年4月に全員不起訴→検察審査会へ。ただし,検察審査会は2016年4月に検察庁の不起訴を支持し,起訴には至りませんでした。
 
① 酒井俊朗……東京電力株式会社の福島第一原発の津波対策の検討実施に当たっていた
② 高尾誠………同上
③ 西村某………同上
④ 森山善範……2008年~2009年当時,保安院原子力発電安全審査課長,ついで保安院審議官,文科相大臣官房審議官,保安院原子力災害対策官(併任),(独)原子力安全基盤機構総括参事,(独)日本原子力研究開発機構執行役,同理事(現在)
⑤ 名倉繁樹……保安院原子力発電安全審査課審査官(当時),原子力規制委員会安全審査官
⑥ 野口哲男……保安院原子力発電安全審査課長(当時),保安院主席統括安全審査官,(独)原子力安全基盤機構企画部長
⑦ 原昭吾………保安院原子力安全広報課長(実質的に人事権を有する)の立場にあった者(当時),保安院関東東北産業保安監督部長,保安院原子力災害現地対策本部統括班
⑧ 氏名不詳……原子力安全委員会の津波対策担当者
⑨ 氏名不詳……電事連の津波対策担当者
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◆原発メーカー訴訟
 
  福島第一原発事故の責任は,原子炉をつくった原発メーカーにもあるはずです。製造物責任を問われるべきです。原発メーカー訴訟は,福島第一原発の原子炉を造ったメーカーであるGE,東芝,日立を被告として,原発事故の責任を問う裁判ですが,2016年7月,東京地裁は原告の請求を認めない判決を言い渡しました。原発事故の賠償責任を電力会社にだけ負わせる原賠法は,原発のメーカーを不当に守るものです。原告団・弁護団は,過酷事故をおこした原発メーカーの責任をさらに追求しています。
 

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関電の下僕か府民の公僕か

関電の下僕か府民の公僕か……原発のコスト……

◆原発推進の原子力ムラは政府広報をつかって,原発の発電費はいちばん安いと強調している。しかし,『原発のコスト』(岩波新書,大島堅一)などで明らかなように,政府や電力会社のいうコストには,発電事業に直接要する(1)私的コスト(電力会社の費用=資本費や燃料費など)だけしかふくまれず,原発の本当のコストは隠蔽されている。

◆原発のコストには,社会的コストがたくさんある。よく指摘されるのが(2)政策コスト。その中には技術開発コスト(MOX燃料の乾式貯蔵などの技術は研究中,ほかいろいろ),立地対策コスト(電源三法交付金,MOX燃料交付金)などがあり,高額にもかかわらず,原子力ムラのいう原発のコストにはふくまれていない。そして,(1)+(2)だけで,もう原発は,火力や水力をこえていちばん高い電源になってしまう。これでは原発を推進できないので,勝手にコストの範囲を狭くして,数字をごまかしている。

◆原発のコストには,上記の他,
(3)事故コスト(最近の試算では福島第一原発の廃炉や賠償に21.5兆円と急膨張。日本の国家予算は100兆円ですよ),
(4)バックエンドコスト(使用済み核燃料の処理など,将来世代の負担),
(5)環境コスト(通常の運転でも生ずるトリチウムや希ガスなど環境汚染,温排水,労働者の被ばくなど),
(6)原子力防災コスト
などがある。

◆それぞれ詳しくみると切りがないので,原子力防災コストを概観する。国や地方自治体が,原子力規制委員会,防災危機管理課,防災安全課,原子力安全対策課などを設置して,電力会社が事故をおこしたときの対策を立てているが,費やす時間や人件費を積算すれば,結構な額になるはずだ。

◆京都府には原子力防災課があるが,何故,こんな部署が必要か。原子力防災課がもし原発の廃炉をめざして仕事をしているのなら,尊重されるべきだろう。しかし,今の状況を見ると,そうではなさそうだ。5/10に京都府庁に行った。関電・高浜原発の再稼働に反対に意思表示をして欲しいというのが,市民団体の要望であったが,声を聞こうとしない。あれでは,まるで関電がお漏らしをしたときにお世話をする下働きだ。府民の公僕ではなくて,関電の下僕になっているとしたら,行政の私物化も甚だしい。

 

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◆だいたい,火力発電防災課なんてものは存在しないのに,何故,原発には防災課が必要か。危険な湯沸かし遊びで金儲けをしたいという関電のために「どうぞどうぞ,気にしないで,どんどんおやりくださいね,面倒なことになったら,こちらで面倒をみさせてもらいますから」。こういう府知事なら,関電の下僕だよね。

◆避難計画は可能な限りつくってみれば良いと思うが,それと同時に,そんなものを必要としない社会をめざすのが,府民の生命と生活をまもる府知事,府庁公務員の役割だろう。関電に対し「もっと安全な方法でお湯を沸かしなさい」と言うのが,府民の公僕だろうし,府知事の政治的責任だろう。

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