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2009年7月 8日 (水)

memo…ユニオン京都の来期に向けて

(1) 出版労連の現況…極端に言い過ぎか

・企業別組合
  →オープン・ショップ組合は,高齢化と少数化
  →ユニオン・ショップ組合は,空洞化
  →多くの組合で,組織の縮小,運動にとりくむ力量の低下
・その結果
  →企業別の交渉では,労働条件の前進が実現しない
  →解雇など,争議として闘う力量が低下している
・出版労連の全体的な組織の縮小,運動にとりくむ力量の低下に連動
・これは,出版労連をとりまく全国の労働組合の概況と軌を一にしている

・その理由…企業別組合の場合,経営者に要求する運動だけが肥大化

  →職場で経営者に要求する運動をこえる社会的な運動がない
  →賃金,労働条件の向上が闘争の第一のテーマにされているが,
   産業状況や経営状況,組合の団結状況から,要求実現には困難さが見える
   均等待遇など経営の根幹にふれる要求には,経営の壁がたちはだかる
   裁判員休暇制度など,比較的とれそうな要求だけに成果を求めているのでは
  →一定の労働条件が実現している職場の場合,もはや求めるものがない?
   職場の経営者に対する要求闘争だけなら,すでに課題がないのでは
  →査定や業績で賃金が決まる職場の場合,労働組合の賃金交渉が形骸化
  →労働組合の運動には,個人的な資源を費やすことが求められるので,
   そのメリット,ディメリットが天秤にかけられている

(2) 新たな企業内運動への逆流…これも少し言い過ぎか

・職場での非組合員の組織化,職場での企業別労働組合の立て直しの主張
  →すでに不毛な地で,不毛な労働を強いる課題
   (出版労連の組合が存在してきた職場では,組合員の余地は残っていない)
  →現状分析と展望のないお題目
   (なぜ非組合員が存在できるのか,考えてみよう)
   (どこに組合に入りそうな労働者がいるのか,そこを考えないで良いのか)
  →組合員に対し,サービス精神の発揮を強要することはできない

・企業状況の困難さに一丸となって取り組む必要性の強調
  →労働運動を職場内にとじこめ,経営との妥協を強いる方向
  →企業状況の打開に関して,組合ができるのは,事態を訴えることにとどまる
   職場の多くの労働者がその訴えを受けとめる状況かどうか

・過労死,うつ病,パワハラ,いじめなど,職場の人間関係に起因する課題
  →問題点の整理が必要。

(3) 出版労連の中の展望

・理念的な組合員の存在
  →賃金,物理的な職場環境改善にとどまらない組合運動の展開
  →言論・出版・表現の自由,教育,ジャーナリズムなどで,
   民主主義をささえる熱意
  →出版産業をめぐる課題への取り組み
   出版産業別最低賃金への信仰
・ユニオン,ネッツという個人加盟組合の存在
  →労連全体の支援(SUN基金)
  →サポート支部に参加する組合員

(4) 出版情報関連ユニオンの現況

・企業別組合の合流や,労働相談などを契機とした組合員の増加
  →争議や深刻な労働相談で,特別の支援が必要な例が多い
  →組合の日常的な運営も,中執やサポート支部などの支援が必要
・出版産業の低迷下降状況,新自由主義的な経営者による不当な労務政策
  →職場の労働者が抑圧され,不満の高まり
  →個別的な相談ではなく,職場の全体的な状況に関わる例も
・どこに組合を必要としている労働者がいるのか,ユニオンの現況に答がある
・緊急避難的に組合に入って助けてもらった労働者が,
 次には,助ける側に回るようならせん的な展開を考える必要がある。
・企業別組合の現況をのりこえる運動が展開可能
  →経営者に要求するだけにとどまらない労働運動へ
  →ただし,内容的にはこれから。可能性があるという段階

(5) 地方の出版情報関連ユニオンの状況と展望
 (京都,大阪,広島,徳島…)

・東京とくらべ,もともと出版産業の広い基盤が存在していない
  →企業別組合は,ユニオン化など組織と運動を転換する道はあるが,停滞
  →東京と違い,産業別の独自の運動を展開できる余地がない
   その上,労働条件面での前進がない状況で,どこに展望を持つのか
  →企業別組合の弱体化で,地協の存続までが問われる状況

・ユニオン化しても,少数化の傾向は継続
  →ユニオンに移行しても,すぐに自動的に仲間が増えていくわけではない
  →出版産業の基盤が小さいことから来る制約がある

・少数でも労働組合を必要として,門をたたいてくる出版関連労働者がいる
  →そういう労働者に応えることは,労働組合の使命
  →版元に限らず,書店,取次,編集プロダクション,フリーなどとの連携

・ユニオンとして,組合運動の核を存続させていく方向
 少数でも継続していく組織と運動の方向

  →個人加盟ユニオンの支部を,労連の地協委員会と合体させていく方向
   (京都地協とユニオン京都支部が,事実上,同じになっていく)
  →産業的にも近い関係の全印総連,
   地域のMIC(マスコミ文化情報労組会議)との共闘
   (全印総連京都地連,京都MICとのつながりは,ユニオン組合員レベル)
  →産業別にとどまることなく,地域の個人加盟ユニオンへの参加
   (機械,サービス関連産業での個人加盟組合員の増加)
  →地域のローカルセンターの運動への参加
   (京都総評)

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09ユニオン」カテゴリの記事

コメント

いくつか不正確かと思うところはありますが、大筋言われるところはその通りと思います。
一点伺いたいところは、関西で(ほとんど唯一)ネッツが元気なのはなぜか、どう分析されていますか。

投稿: ピクシー | 2009年7月 9日 (木) 01時16分

> ピクシーさん

不正確なところ…確かに「出版産業別最低賃金への信仰」(^ ^;;

ネッツ関西について。

ネッツの組合員は,人間関係を広げることが,生きていく上で最重要ポイント

人間関係の広げ方(ウィングの広げ方)…ネッツ関西では

(1) 山崎さん,山内さん,千葉さんなど,実力と実績を兼ね備えた“親分衆”のもとに参集する

 面倒見のよい親分衆に,
 力のある中堅もひかえる多層構造
 新参者でも,元気を出してやっていこうという,集団的な雰囲気がある

(2) ウィングを出版労連サイドに広げている
  (労連関連で人間関係を拡大しようという意欲,意図が大きい)

 ① 若い人は,順番に地協委員になる(ことになっているようだ)
  京都,大阪ともネッツの地協委員は,出席率が高い
  (ほとんど出てこない悲しい本部単組もあるのに)
  労連の催しにも,必ず参加している
  地協委員は,ネッツの催しにはできるだけ参加するようになる
  相互に行き来が増える効果がでている

 ② 教科書,学習参考書の分野での外注,受注の関係がある
  表面に出ないこともあるが,仕事上でのつながりが結構ある

以上の事情から,出版労連の側から見て,ネッツ関西がよく見えるのでは?
ネッツとしての基本的な方向は,東京でもまったく同様だろうが,
ウィングが出版労連サイドとあまり重なっていないだけだと思われる
東京は,出版産業,ジャーナリズムの世界が広いので,
出版労連とのつながりが重視されない,目立たない,頼らなくてもやっていける
ということではないでしょうか

投稿: めいせい | 2009年7月 9日 (木) 12時10分

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