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2009年2月15日 (日)

出版労連大会での発言

 2009年2月13日,出版労連第111回臨時大会(東京)に,出版情報関連ユニオンの代議員として参加しました。そのときに発言した内容です。ただし,以下の内容は,厳密に言えば,発言予定内容の原稿ですから,7分の発言時間にあわせるために,かなり割愛しています。これだけ全部発言したかったという内容だということです。
 出版情報関連ユニオンのWebに載せてもいいかもしれない内容ですが,とりあえず,こちらに置いています。

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 出版情報関連ユニオンとは,どんな組合か。
昨年の春闘時には,「ユニオンを知る会」がもたれましたが,
出版労連の今後の運動を考える上で,今でも,やはり重要なテーマ。
ユニオン内部でも議論していていますが,
今日の到達点を僕なりに報告して,
あわせて出版労連の運動についても提案をして,討論としたい。

出版情報関連ユニオンはどういう組合か,
どういう運動をつくろうとしているのか

(1) 出版情報関連ユニオンは,産業別組合です。

個人で加盟する組合ですが,どこに加盟するかというと,理論的には出版労連に直接加盟する。
それでは,企業別組合とバランスが取れないので,当面の仮の姿の出版情報関連ユニオンに加盟。

出版情報関連ユニオンは,形式的には,「単組」の形をとっているが,それは,かりそめの姿。
出版情報関連ユニオンは,企業別組合の「単組」ではなくて,理論的には産業別組合。

出版情報関連ユニオンの執行部も,かりそめの形であって,
本当の執行部は,将来的には,出版労連の中央執行委員会そのものになる。
出版情報関連ユニオンの理論的な意味での執行委員会は,労連の中央執行委員会ということです。

労連副委員長や経験ある組合員を三役やサポート支部に受け入れているのは,そういう結果。
SUN基金もこういう流れから生まれたものです。
というわけで,ユニオンに対しては,中執が,直接に全体的な責任を持つべきです。

理論的には,組合員は個人として労連本部に直属するわけで,
将来的には,出版情報関連ユニオンという「単組」は,なくなります。
「単組」から納入される分担金で,労連財政をまかなうという形は,将来はなくなります。
ただし,組合費が全額直接納入されるからと言って,労連財政が豊かになるとは限りません。

(2) 年収300万円以下の組合員が6割をしめています。
(正確には,300万円でなく,306万円です。月例25万円,一時金ゼロ。)

年収300万円時代という本がありましたが,
出版情報関連ユニオンの多くの組合員は,すでに200万円時代です。
(組合費は年収に応じて決まっているので,そこから分かることです。)

40歳をこえて月20万円未満,または時給1000円のみという,ワーキングプアは珍しくない。
一時金はない。賃上げもない。これも珍しくありません。
パート,アルバイト,派遣などの非正規の組合員もいる。
組合員に失業中の人もいます。
正規でも,低処遇ですから,正規なら問題がないというわけではない。

非正規や,低処遇の正規が多いので,流動性が高い。(職場を辞めて次に移る)。
流動性が高いので,失業中という組合員がいて不思議ではないわけです。
組合に入ってきてもすぐに出ていく人も,珍しくありません。
加入組合員の構成上,やむを得ないが,運動上で考えるべき課題でもあります。

皆さんの組合の中に,失業中の組合員が,いますか?
年収300万円以下の組合員が6割というところ,ありますか?

(3) 一人職場の組合員が,大多数です。

職場の中には,組合員の仲間があまりいません。
職場に一人だけ,一人職場といっていますが,これが大多数です。
しかし,ユニオンとして仲間をふやしています。
少人数ずつ集めて,多数を形成する,
各職場では少数でも,多くの職場の人を集めて多数をつくること,これがユニオンの組織。
多くの職場の人と,力を合わせて,多数派をつくっていこうとしています。
こういう組織形態にあった運動が求められています。…しごとネット,なかまネットなど。

(4) 大多数の組合員は,春闘要求を出していません。

春闘要求を出す職場は,ごくわずかです。職場数では全体の1割以下,わずか14職場。
春闘になっても要求を出さない,出せないのだから,労連の要求基準は意味がない。
はっきり言って,絵に描いた餅です。
棚の上に絵に描いた餅がのっているみたいです。
(職場で交渉できる単組にとっては決して「絵に描いた餅」ではありません。)
(要求を出さないユニオン組合員,世間の非組織労働者にとって,「絵に描いた餅」だという意味です)
 棚からぼた餅が落ちてくるを待っていたら,そのうちに,落ちてくるでしょうか。
かりに落ちてきたとしても,紙に書いた餅です。
組織率が高くて交渉力のある組合が,大きな前進を勝ち取ると,
その成果が,ユニオン組合員まで波及してくるでしょうか。
大企業が儲かったら中小企業や労働者も潤う=トリクルダウンが絵空事であったのと同じです。
職場での労使交渉がないんですから,別の方法で生活危機を突破しないと。

労働組合の組織率は,20%を割っていますから
職場に労働組合のない大多数の労働者が,春闘をどう見ているか,考えないといけない。
それは,出版情報関連ユニオンの労働者が,出版労連の春闘をどう見ているか,
その視線と同じです。
その視線とは,
失業中あるいは,職場で要求を出せないような少数派,一人職場の組合員は,
どうやって生活危機を突破したらよいのか。
出版労連の方針案に書いてある要求基準が,失業中の人に役に立つのか。
どうやって生活危機を突破したらよいのか,そういう問題意識です。

会社に要求して会社から獲得するものを,僕は会社保障といっています。
  ユニオンでは多くが,会社に要求するということ自体がないわけですから,
会社保障じゃなくて,社会保障の充実をめざさないとダメなんです。
社会保障,つまり,失業保険などの社会保険,生活を保障した職業教育,生活保護などです
福祉国家をめざす運動をしていくときがやってきているんです。

(5)ユニオンは,あすの臨時大会で春闘アピールを出す予定です。

私たちは,ユニオンの多くの組合員にとって,春闘とは何か,議論しています。
職場で経営者に要求を出すのではない,
広い連帯をめざした春闘(もう一つの春闘)を考えています。
職場での交渉だけでは,多くの組合員は,生活の危機を突破するようことができません。
経営者に,賃上げ,一時金を要求するだけではなくて,
社会保障を重視し,福祉国家へ進むこと,これが運動の方向です。
ユニオンの春闘アピールは,Webなどに載ると思いますので,ぜひ,一度,お読みください。

最後に。
貧困と格差の拡大は,兵士の供給源です。戦争のできる国を具体化する温床です。
平和のためにも,社会全体の貧困と格差をなくす運動を進めましょう。
以上で,発言とします。

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