出版労連の運動の特徴と問題点
2007年7月,労連定期大会に配布された『一般報告・資料集』の「活動日誌」からみた出版労連の運動の特徴と問題点
[1] 「活動日誌」からみた労連の運動
(1)民主政治に関わる「憲法・教育基本法」の課題が,「活動日誌」上,突出している。
・「憲法・教育基本法」関連の活動…年間合計で80回,参加人数延べ2073人。
・じつに出版労連6000人の3分の1が参加している。
・駅頭宣伝,集会,デモ,ヒューマンチェーン,議面集会,院内集会,議員要請行動,国会前集会, 国会へ行こう行動,座り込み行動など,多彩。
・多彩な活動が展開されている。独自ブログもつくられている。
(2) 運動のバランス
・民主政治に関わる政治課題での取り組みに対比して,他の課題はどうなっているか。
・争議支援…争議支援の伝統と実績がある。
→◎
・各組合の共益的な運動…賃金,労働条件など,組合員の利益を確保する運動。
→○
・労働組合(員)だけの利益にとどまらない,社会的,公益的な運動。
→×
(経営者を相手に要求をすることだけが,労働組合の存在意義ではないはずだが。)
(民主主義の担い手としての自覚から,社会運動をになうことが必要である。)
・出版産業の周辺で苦しんでいる労働者を仲間として増やす課題。
→×
(ここが,いちばん大事なはずなのに,ひじょうに貧弱だ。)
[2] 「活動日誌」からみた労連の「組織拡大」
(1) 活動内容はどうか。
・「組織拡大」の活動……宣伝行動が年間合計で11回,参加人数延べ147人
・未加盟組合オルグが年間2回,参加人数延べ53人
・合計でも,13回, 200人 にとどまる。
・民主政治の課題,80回,2073人 と比べてどうか。
・規模…「憲法・教育基本法」関係の活動と比べて,格段に見劣りがする。回数で15%,参加人数で10%しかない。
・フラワービラの配布場所,対象,時間……地協の年中行事,ルーチンワークと化しているのではないか。
・配布場所…地協は,神保町,護国寺,早稲田,神楽坂,本三,飯田橋の6か所のみ。
・ただし,ユニオンで,江戸川橋。
・フラワービラ以外の工夫された取り組みが2つだけある。しかし,ひじょうに貧弱。
①7/ 6未組織宣伝行動(ブックフェア)…12人。
②3/23大学卒業式宣伝行動(九段下)……2人。
(2) 「活動日誌」の中でとくに象徴的なのは,3/23の記載。
・この日,教科書共闘は,約200人の「動員」。
・啓林館社前要請行動… 92人。
・開隆堂社前要請行動…101人。
・この日,組織拡大・大学卒業式宣伝行動は,2人。
・教科書共闘の「動員」の1%しかいない。これは誤植か?
・2人だけというのは,絶望的に寂しい。
[3] まとめ
今,もっとも求められているのは
・リアルな現状認識……組合員の裾野が小さく狭くなっている。頭でっかちでは倒れる。
・出版労連の将来に関する想像力と目標
①このままでは,インテリと教科書共闘だけの出版労連になってしまう。
②「出版産業の周辺」で苦しんでいる労働者を仲間として増やして,そういう仲間が組織の中心になるような出版労連をつくろう。(「出版産業の周辺」→「ユニオン度」の高い労働者)
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