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2007年10月 7日 (日)

京都からの脇道メール(1) 「かどはき」のルール

■1970年代頃まで,町屋がたてこむ京都市内の中心部では,毎朝,打水と「かどはき」(門掃き,自分の家の前を掃き清めること)が,大切な仕事として行われていたそうです。
■そして,水をまくのも,ゴミを掃くのも,自分の家の前の道幅の半分と,家の幅プラス隣の分1尺くらいだけを,綺麗にします。それぞれの家が,自分の家の前の美化に責任をもつことで,町内全体が美しく保たれていたというわけです。
■ところが,親切心からついでに隣の家の前を掃いたりすることは,戒められていました。隣の分は,1尺以上にはこえないようにしていたそうです。それがルーです。なぜか。それは,お隣さんに恥をかかせないようにするためで,「侵さず,侵されず」という,京都人の生活信条なんですね。
■時代はかわって現代でも京都では,行政が「かどはき」を奨励しています。実際には,商工会議所とか地域女性会などが,身近な環境への取り組みとして「かどはき」運動を実施しています。
■そういうわけで,市内中心部から遠く離れて,事務所,工場,運輸倉庫などが雑然と散在する南区上鳥羽のような地域(文英堂があります)でも,事務所ごとあるいは工場ごとに「かどはき」が行われています。毎週何曜日とかに,作業服をきた従業員がいっせいに大きな火ばさみとポリ袋を持って,会社のまわりのゴミを拾って歩いています。たぶん,経営者が音頭をとって従業員のボランティアで行われているのでしょう。
■そういう「かどはき」をしているある事務所ですが,昔からのしきたりどおり,自分の事務所の前だけをきれいにしています。その事務所の向かい側は公園になっています。公園には,ペットボトルやコンビニ弁当の容器が散らかり,新聞紙が散乱していたりすることもあるですが,決してそこのゴミを掃除することはありません。道路のすぐ向こう側ですから,見えないはずはないのですが,いつも,自分の会社の前だけを掃除しています。公園ですから,そこまで掃除をしても,お隣さんに恥をかかせることにはならないはずです。
■これは,完全に「企業内かどはき運動」です。自分の会社の回りだけはきれいにするのですが,よそは見えないのです。いや,見ようとしないのです。自分の会社の中だけは環境を良くして,それで満足してしまう。社会的に見る目がないと,公園のゴミも何とかしようと考えられないのです。企業内労働運動の姿を見る思いです。

 最終段落が切り捨てるような感じに読めるので,
   下記のように訂正しました。
 [↓新原稿]
■これは,完全に「企業内かどはき運動」です。自分の会社の中だけは環境を良くして,それで満足してしまう。社会的に見る目がないと,公園のゴミも何とかしようと考えられないのです。れからの労働運動は,古くからのやり方はともかく,相対的に汚れのひどい公園の方を第一に考えないといけないと思います。

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