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2006年5月27日 (土)

啓林館労組 御中

 啓林館労組の裁判闘争が終わったときに,頼まれていた記事を送ったのですが,報告集その他いずれにも採用されませんでしたので,ここに掲載しておきます。


 退職金一部不払い問題でのご奮闘に,敬意を表します。理不尽なことでも力任せにゴリ押ししてくる経営の姿勢は,ひじょうに残念ですが,これを機会に労使関係の改善をはかって行かれるよう,期待しております。

 先日,その問題の訴訟の資料を見せていただきましたところ,会社側の弁護団の中に懐かしい名前を見つけました。その弁護士は,20年ほど前にも,文英堂の会社側弁護人(代理人)をつとめていまして,ああ,この人は「この道一筋」なんだな,と,昔を思い出しました。

 1985~92年の間,文英堂では会社の職能給導入,団交拒否などの不当労働行為について,京都地労委,東京都労委,中労委の労働委員会のほか,裁判でも京都地裁,大阪地裁,東京地裁,大阪高裁,東京高裁,最高裁などで,いろいろな事件を争っていました。その弁護士は,文英堂の京都本社の事件で,会社側の代理人の一人でした。京都地労委では,証人になった組合員に反対尋問などを行っていました。まるごと会社の主張にそって(それが代理人の仕事ですから,当然と言えば当然ですが)実にくだらない質問をするので,「法律のプロがそんなことを聞くのかよ」と,思ったものです。

 その彼と,いつだったか,大阪地裁(高裁)の建物の中で偶然,会ったことがありました。地下の食堂の前あたりだったかな。気がついたものですから,「あ,こんにちは」とこちらが挨拶しましたところ,「こんにちは。今日は何の用事ですか」と聞いてきたものです。「えっ,今日は判決をもらいにきたんですが。」「あ~そうですか。今日が判決の日でしたか。」というような会話をしたと記憶しています。

 労働組合が会社を訴えて裁判をするとなれば,争いの当事者の労働組合は全力投球ですし,気も張りつめて裁判の行方を見守っています。しかし,会社側弁護団(代理人)にとって,一つ一つの事件は,仕事の一つ一つであって事務的にこなしていくものに過ぎないようです。そういう彼の「仕事」の一つが,現在は,啓林館の退職金一部不払い問題の訴訟なんですね。

 言うまでもないことですが,労使関係は労使の自治がいちばん大切です。本質的に関係のない弁護士などが,取り仕切るようなことはないはずです。裁判所の判断も,よほど法律的に明白な事案でない限り,いろいろな考え方や力関係に左右されることもあります。裁判に訴えざるを得ない時点で,労働組合の弱い立場が示されているとも考えられます。

 と言うわけで,かの弁護士などに,いつまでも「仕事」を提供するようなことのないように,ちゃんと経営を押し込めて解決していただきたいと,切に期待しております。文英堂では,労働組合がほぼすべての裁判で勝利した結果,かの弁護士事務所とは縁が切れたとか聞いております。ただし,未確認情報です。
 
現在,文英堂経営が,新しい弁護士と関係をつくっているかどうか,
それは分かりませんが。

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